退職金と勤続年数を入力するだけで退職所得控除・税金・手取り額を即計算。勤続年数別の控除早見表・iDeCo受取との注意点・老後資金準備も解説。2026年版。
退職金の額と勤続年数から、税金を引いた手取り額を計算します。退職所得控除・1/2課税に対応。
退職金は通常の給与収入と異なり、非常に有利な税制が適用されます。「退職所得控除」という大きな控除があるため、多額の退職金でも税金が少なくて済みます。さらに退職所得は他の所得と分離して課税(分離課税)されるため、給与と合算されて税率が上がることもありません。
| 勤続年数 | 退職所得控除額 |
|---|---|
| 20年以下 | 40万円 × 勤続年数(最低80万円) |
| 20年超 | 800万円 + 70万円 × (勤続年数 - 20年) |
2023年度税制改正により、同じ年に複数の退職金・確定拠出年金(iDeCo等)を受け取る場合の控除の重複適用に制限が設けられました。特にiDeCoの一時金と会社の退職金を同時受取する場合、退職所得控除が重複して使えないケースが生じることがあります。退職時期・受取方法の計画が重要になっています。
厚生労働省の「就労条件総合調査」(2023年)によると、大学卒・管理・事務・技術職で定年退職した場合の退職金の平均は約2,038万円(モデル退職金)です。ただし企業規模・業種・雇用形態によって大きく異なります。
| 企業規模 | 定年退職金(大卒・モデル) |
|---|---|
| 大企業(1,000人以上) | 約2,500〜3,000万円 |
| 中企業(100〜999人) | 約1,500〜2,000万円 |
| 小企業(10〜99人) | 約1,000〜1,500万円 |
| 公務員(国家・地方) | 約2,100〜2,300万円 |
近年、退職金制度がない企業・退職金が少ない企業も増えています。退職金に代わる老後資金準備として①iDeCo(個人型確定拠出年金):月68,000円まで全額所得控除②小規模企業共済(フリーランス・中小企業オーナー向け):月70,000円まで全額所得控除③新NISA(非課税投資):年間360万円まで非課税——の組み合わせが有効です。
退職金は「長年の勤労への報償」として、税金が軽くなるよう特別に配慮されています。その仕組みと、勤続年数別の手取りを具体的な数値で見ていきましょう。
退職金は、給与と同じ金額でも税負担が大幅に軽くなります。理由は次の2つの優遇があるためです。
| 優遇 | 内容 |
|---|---|
| 退職所得控除 | 勤続年数に応じた大きな控除。これを引いた残りだけが対象 |
| 1/2課税 | 控除後の金額の「半分」だけが課税対象になる |
さらに退職所得は他の所得と分離して計算される(分離課税)ため、給与などと合算されず、税率が上がりにくい仕組みです。
| 勤続年数 | 退職所得控除額 |
|---|---|
| 20年以下 | 40万円 × 勤続年数(最低80万円) |
| 20年超 | 800万円 + 70万円 ×(勤続年数 − 20年) |
勤続年数は1年未満を切り上げます(例:30年2か月→31年)。20年を境に、1年あたりの控除が40万円から70万円に増えるのがポイントです。
| 勤続年数 | 退職所得控除額 | この額まで税金ゼロ |
|---|---|---|
| 10年 | 400万円 | 退職金400万円まで非課税 |
| 20年 | 800万円 | 800万円まで非課税 |
| 30年 | 1,500万円 | 1,500万円まで非課税 |
| 35年 | 1,850万円 | 1,850万円まで非課税 |
| 38年 | 2,060万円 | 2,060万円まで非課税 |
例えば勤続38年なら、退職金が2,060万円以下なら税金は一切かかりません。多くの会社員の退職金はこの控除の範囲内に収まり、税負担は軽いか、ゼロになることも珍しくありません。
2,000万円の退職金でも、税金は約85万円で手取りは約1,915万円。同じ2,000万円を給与で受け取った場合と比べると、税負担は大幅に軽くなります。
注意点が2つあります。①「退職所得の受給に関する申告書」を必ず提出すること。提出しないと、退職金に一律20.42%が源泉徴収され、確定申告で取り戻す手間が生じます。②iDeCoとの受け取り時期。2026年1月から、iDeCoを先に一時金で受け取った後、退職金を受け取るまでの間隔が「5年→10年」に延長されました。両方で退職所得控除を最大活用するのが難しくなったため、受け取り方(一時金か年金か、時期)を事前に検討することが重要です。
考え方や行動の仕方によって、結果は変わります。よくある傾向を一般論として紹介します。
| うまくいきやすいパターン | つまずきやすいパターン |
|---|---|
| 一時金・年金など受取方法を税制を踏まえ比較 | よく考えず受け取り、税負担が増える |
| 受け取った退職金の使い道を事前に計画 | 大金に気が大きくなり、計画なく使う |
| 余裕資金のみを分散・低コストで運用 | 退職金を一括で高リスク投資に投じる |
| 「元本保証・高利回り」の勧誘を警戒 | うまい話を信じて詐欺・不利な商品に |
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